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2015年2月

2015年2月 5日 (木)

元経産官僚 古賀茂明の「I am not Abe」発言について考えてみる

元官僚で一時期は政治経済番組などで出演していた古賀茂明さんの発言が波紋を広げている。

去年の古賀さんのツイッターでも
『【将来徴兵される若者のみなさん】安倍さんは今頃新しい広報戦略を練ってる頃ですね。ギリシャ戦に勝ったら、渋谷のスクランブルで、凱旋集会から集団的自衛権行使反対のデモに切り替え。なんて事が起きたら安倍さんたちは国民がバカじゃないってことがわかるはずだけど。』
という発言をして物議をかもしている。

今回のノットアベ発言や徴兵という穏やかではない言葉を聞いているとまるで左派系の9条信者にでもなってしまったかのように見える。
個人的には古賀さんの印象はアバウトな見方だが2,3割は9条信者、7割方は現実的な視点を持っている印象を受けた。
以下の動画と日刊ゲンダイのインタビューを参考に考えてみる。


2015-02.03 “THE偏向報道”古賀茂明「日本は今『I am not Abe...

古賀茂明氏が語る「I am not Abe」発言の真意(日刊ゲンダイ)

感じとしてはテロとの戦いに突入することを危惧している感じではある。
動画内では「日本国憲法=平和を誇りにすべき」表示があり本人も「日本の平和ブランド」と言っているあたりは9条信者的ではある。

日本が海外の発展途上国などに資金援助を繰り返してきた事等を考えれば日本の海外での信頼は低くはないと思いたいが。
日本人=平和的というイメージは海外で日本人に日本語でフレンドリーに話しかける場面などをテレビで見かけるが意外とそういったイメージがあるのかもしれない。海外で日本人は盗難に遭いやすい事もあるので穏健、というか悪い意味で平和ボケ的に見られたりということもあるのやも。
今後日本がイスラム国と対峙する事を見越して発言したならある程度は現実的な9条護憲論者と言える気がする。

安倍さんは後藤さんらを見殺しにしたか?

これはおそらくYESと言えるだろう。以下はゲンダイの内容も引用して考えてみる。
(※ゲンダイは基本的に信用が低い媒体と考えているがインタビューは変な曲解はないと思うので信用できると判断する)

去年の時点で身代金要求が家族を通じて届いており、日本政府がこれを知らないはずがない。身代金要求があったと政府側に連絡する段階で間を取り持つ役人や官僚が情報を上にあげないという独断をすることは考えにくい。水面下で身代金支払いかまたは何かしらの妥協案や代替案など対応を模索していたはずだ。
先日の2億ドルほど高額ではなかったはずで金額については官房機密費というもので払うことができたのだろうし、政府としての方針としては交渉に応じて支払う事は米英や反テロ有志連合の方針に反する。人質ビジネスを成立させやすい前例を作ってもならない。
国家の判断で身代金を払った前例もあるだろうし拘束力があるわけではないだろう。水面下で身代金を払ったとしても表だって政府が払ったとはけして言いたい事ではない。イスラム国に屈しない発言を堅持する必要があったはずだ。
日本の国際的な立場を意識してYESかNOか選択するのは極めて難しい判断になる。

その後おそらくはどんな結果が待っているか十分に分かった上でエジプトで「イスラム国と戦う周辺各国に2億ドルの支援を約束する(ロイター)」直接的な言い方をしてしまった。政府側、少なくとも安倍さんがその決意をもって発言したなら何か事が起こっても湯川さんの拘束時のように何もなかったかのように公的にはスルーしたような対応をしたはずだ。

だが後藤さんら2人の身代金要求をした直後、急に慌ただしく救出に向けた動きが活発化した。まるで日本政府が想定外の不意打ちを受けたかのような印象を受けた。水面下の交渉だから表ざたにはできなかったのだろうが、イスラム国側から全世界に動画配信されて表向きの救出対応を迫られる形になったのだろうか?政府の反応が解せない。
菅官房長官は支援した2億ドルの支援を「イスラム世界の人々を殺傷するのではなく、1000万人を超える避難民の生活向上のためだ(時事通信)」と強調したが、提供された資金がイスラム国対策に向けられるかは支援を受けた国がどう使うかは実際のところわからない。
軍事目的に限定させる支援方法をとらなかった点も人質救出を考えているなら杜撰な支援というほかない。

もっとも早い段階で人質解放をあきらめイスラム国に対抗姿勢の表明を考えていたなら、上記の不可解な点は合点がいく。推測の域を出ない事だが安倍さん達が国際的な立場や世論を意識して芝居を打った可能性があるのだ。

改憲と引き換えにテロとの戦いに突入か?

確かに改憲は必要だが、米英に付き従ってテロとの戦いに突入することまで日本国民は望んではいない。憲法改正や自衛隊やNSC等で弾みをつけたいのだろうが、まずは中国韓国、あるいはロシアなどの自衛、撃退ができれば十分と考えているのが大半だろう。

エジプトでのイスラム国名指しは、いわば「テロ組織に宣戦布告」したに等しい。
名目としては不特定のテロの被害各国に資金援助出ったりとか、国連などの国際的な機関を通じて間接的に資金を送ることもできたはずだがあまりにリスクを取りすぎてしまった。 あまりに代償が大きすぎた。わざわざテロとの戦いに参入しなくとも改憲世論も強くなっているはずだ。

今後の長期的な米英との対テロ協調路線に傾いては国民の安全が大きく脅かされ疲弊してしまうだろう。
米英と協調路線を強めると資金援助ばかりだとしても、日本がイスラム国が壊滅状態に追い込むまでテロの脅威と戦い続けることになるのは必至の状況だ。イスラム国は過激派の中では異端であるという事がテレビ等で言われているのでなるべくなら他のイスラム過激派まで敵に回したわけではないと考えたいが。

改めて古賀さんの真意に触れて、憲法のブランド力がどこまであってどこまで通用するかは疑問だが完全に狂っているのではないというのも理解できた。 別に私は妄信的な9条信者ではないし、どちらかと言えば改憲論者だが今回の安倍さんのバランス感覚には著しく違和感が感じられた。

今後日本人に対するテロ被害や人質事件が起こらなければよいのだが。

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