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2014年5月

2014年5月 3日 (土)

異色の不味さ!?『ガリガリ君リッチ ナポリタン味』を検証してみる

近くのスーパーでアイスを購入しようと中でも異常な安さで売り出されているアイスを発見した。発見した時期は5月2日の昼時である。
なんと一本30円という安さだ。気になるアイスは『ガリガリ君リッチ ナポリタン味』。
正常な警戒心が働けばこのフレーバーがアイスに合う筈がなく、期待を裏切るのは明白であった。

私も見た瞬間「まずそう」という警戒感を抱かせた。

しかし、値段の安さに驚愕し正常な判断を狂わせネタ話込みで2本だけ購入してしまった。また割高なスーパーが30円という低価格で出している点にも気が付けば良かったのだが・・・。

コーンポタージュ味で一時期物珍しさとそこそこおいしいという事で人気を博し、その流れからクリームシチュー味などを経て満を持して2014年3月25日に発売。しかし、どうやら味付けが不味いという評判がネット上界隈でも広まり、購入後分かったことだがセブンイレブンの会長が食べて撤去させたという逸話を生み出すほどに至った。
本当に不味いのか?、そして不味いとしたら何が問題があるのかという点を検証してみたい。

味付けについての検証

まず匂いだがほのかにケチャップの匂いが漂ってくる。
表面だけ一口だけ食べて異常な甘さが舌先に走った。中の氷まであわせて食べるといよいよ真に迫るナポリタン味が口の中を占拠した。確かにナポリタンだ。何やら不思議な味付けでこれまでにない味覚で捉え所がなく不思議な味覚には違いないが、ネガティブな鮮烈さが圧倒的で『不味い』といった感想に落ち着く。それでも「ナポリタン味の先入観が強すぎるから美味しくないのだろう」と思い直し、もう一度食べなおしてみるがやはり美味しくない。
食後は舌の奥の方にナポリタン独特のケチャップ的な後口が残り、アイスならではの清涼感やデザート感といったものが台無しである。

部分的な味はどうだろうか?このガリガリ君は2層構造になっている。表面はクリーミーな口どけのいいアイス。内側にかき氷の中にトマトゼリーが散りばめられている。表面のアイスはこれ自体がケチャップ風味が強い味付けがしてあり、これが一番の失敗の元のような気がする。内側のトマトゼリーは味が濃くこれ自体は単体で食べると非常においしい。かき氷にもナポリタンの味付けがされているらしいが単体ではどことなく薄味の柑橘系シャーベットアイスのように感じられた気がする。ゼリーの食感とガリガリとした食感の組み合わせはそれほど悪くなかった。
(甘口が強烈過ぎて舌が駄目になってる可能性あり、水を飲んで口内を清浄にしながら検証)

これら内側の比較的いいバランスのトマト風味を外側のケチャップ風クリーミーアイスが混ざり合うことで独特の味覚が発生している。

なぜまずいと感じるのか?

ナポリタン味の再現度が高すぎるためスパゲッティをアイスで食べている気持ち悪さを演出してしまっている。返って先入観を持たないように別の変わった氷菓として食べたほうがダメージは抑えられる気がする。ただでさえナポリタン味のアイスという最悪の組み合わせである以上いい意味での裏切りを期待したかったところだったが再現性が高かったために今回は悪い意味でナポリタン味が足を引っ張ってしまった。
本来ならもう一度再検証して断言したほうがいいがかなり甘みが強かったのでナポリタン味というよりはむしろケチャップ味と言ったほうがよかったのかもしれない。
表面を覆っているアイスの選択もクリーミーなタイプを選んでしまったのは失敗だったと思う。これまでのフレーバーならともかくケチャップにクリーミーさは不必要なものだ。どうせなら表面のアイスをパルメザンチーズを意識したクリーミーなチーズ風味とかにしたり、かき氷アイスにしたほうがクリーミーさをうまく処理できる可能性があったのではないかと考えたりする。

これまで出た変わったフレーバーの数々はリピーターではなく物珍しさで買う層を対象にしているとはいえ、ナポリタン味は冒険的過ぎた。コーンポタージュ味もクリームシチュー味もこれらはどれもクリーミーさが活きる種類でそれなりに親しまれてきたようだが、ナポリタン味は過去のフレーバーの経験があまりに役に立たなかったようだ。

そもそもナポリタン味はおいしいのか?

ナポリタンの良さはケチャップで味付けした大味な料理の癖に空腹時ほど無性に食べたくなるB級料理で、昔風の洋食屋で大正明治ハイカラな庶民感覚とか雰囲気が伝わってくる食べ物だから魅力があるのだと感じている。

先日『マツコの知らない世界』で『ナポリタンの世界』がテーマになっていた。ナポリタンは結局どのお店のものも基本的な部分は変わらず、ラーメンなどのように味をどうこう言えるほどの熱量のある世界ではない。ブームも一過性のもので長続きすることがない。味に関心のないサラリーマン向けの店やパチンコに併設されている店のほうがおいしい。麺の太さによって味が異なる。といったことが語られていた。

味についてはどの店も味が同じ、麺の太さについてもゆですぎた麺のほうがおいしいとか、海老が具に乗るのはやりすぎだとか、残った具材で作れるとか救いようない内容で、2000食食べてきたナポリタン通ですら50食~100食で「続かないな」と漏らすほどの料理なのだとか。
ともかく一貫して"不味くはないが大した味ではない"、という事が伝わってくる内容だった。

高級料理ではないスタンダードなナポリタンの王道を考えるならケチャップは外すことはできない。ナポリタンの話を聞いて、ナポリタンの味覚の象徴ケチャップ味付け="不味くはないが大した味ではない"とすると、結局はケチャップ味のアイスクリームを作ったと言い替えても違和感がないとも思えてしまう。

まとめ

意欲的な試みは好感が持てるがフレーバーの研究をもう少し考えて作ってほしい。ナポリタン味はコーンポタージュ味の評判と話題性に気を良くして研究を怠った代物といえる。赤城乳業にはBLACKのCMでも笑わせてもらっているし、変わったフレーバーを出すのも面白くて良いが、堅実で食べられるものも安定して出していってもらいたいものだ。

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